本当に美味しいタンとは?
タンといっても、焼肉屋さんによって値段も量が全然異なりますが、何が違うのでしょうか?高ければ美味しいのでしょうか?本当にいいタンとはなんでしょうか?
はい、こんな疑問にお答えしていきたいと思います🙋
この記事の内容
- タンはお店によって全然値段が違うのはなぜか?
- ランクって関係あるの?
- 本当に美味しいタンとはどんなタンか?
お店により出し方や値段や量はさまざま
例えば、
A店では、大皿にたくさん(6枚〜10枚ほど)の量で、薄切りになっていて、割と大判で、ネギと一緒に食べてすごく美味しいけど、980円とお手頃!
B店では、なんと食べ放題。牛タンというメニューは、厚切りで半分にカットされていて、出てくる。
C店では、程よい厚さ、バンもそこまで大きくなく、5枚で、2480円。高いだけあってすっごく美味しいけど、心ゆくまでタンを食べるのは気が引ける。
と、このように、お店により全く異なります。
これは、
- 使っているタンそのものの種類が違う
- タンの中の使っている部分が違う
- カットや量により違う
からです。
それぞれ見ていきたいと思いますが、その前に
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当店のお肉はすべて、「黒毛和牛 A5ランク 牝牛」です。
当店ではブランド名やランクよりも、「牝牛」であることにこだわりを持っております。 何故、牝牛か?
それは、旨味と甘みが強く、舌触りも柔らかい。つまり美味しいからです。
牝牛の魅力については下記をご覧いただきたいです。
それでは、タンの種類、タンの場所による違いについて見ていきましょう。
動画で解説
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タンそのものの種類
タンというか、牛には、
- ブランド
神戸牛、松阪牛、近江牛、米沢牛などのブランド牛と言われるブランドもしくは産地、
- 性別
雄牛(オス牛)(去勢)、牝牛(雌)(牝牛)や、
- ランク
A5ランク、A4ランク、B5ランクなどのように、ランクや、
- 牛の種類
黒毛和種、褐毛和種、日本短角種や、ホルスタインなど牛の種類(犬でいうと犬種みたいなもの)や、
- 国産か輸入か
国産、米国産、オーストラリア産など、産地による違いなどがあります。
もちろん、一番高価で美味しいと感じのは、
国産 黒毛和牛 牝牛 A5ランク のブランド認定された牛
です。
※ブランドによりコスパが大きく違う。
それはなぜか?もっと詳しい話はこちら↓
タンは、実は内蔵に分類されます。
内蔵に分類された部位(他には、ミノ、シマチョウなどや、実はハラミや、チークなど)は、実は、A5ランクや雄牛か牝牛かなどは分類されず、
産地だけが、卸される際に表記されます(東京芝浦食肉卸市場の場合)。
では、どうやって良い牛のタンかどうか見分けるのか?
それは、
- ベテラン目利きの経験
- 畜産業者さんとの信頼関係
からなるもの。
当店は、ベテラン目利き(義父)よりお肉をすべて仕入れていますが、この経験と信頼関係により、
把握された、黒毛和牛の牝牛のA4ランク〜A5ランクの牛のタンを仕入れさせていただいております。
黒毛和牛の牝牛のタンは、
雄牛よりも、小ぶりなことが多く、タンの先(ベロの先)のほうまで、柔らかく、非常にきめ細かなサシが入っているのが特徴
で、捌いていても違いがわかります。
つまり、上質なタンの種類って結局なんなの?
はい、最上級のタンは、
- 黒毛和牛
- A4〜45もしくは、B5である牛のタン
- 牝牛である
となります!赤身(カルビやロースなど)と一緒です。
あとは、目利きのさじ加減です。
そして、焼肉屋さんでより多く、一般的に使われているタンの牛の種類は、
- 米国産
- オーストラリア産
- 交雑種
- 黒毛和牛だったとしても去勢のオス
です。下に行くほど値段は高くなると思いますが、これにより、お店での価格や提供の仕方が大きく変わってくるのです。
特徴としては、
和牛の牝牛の上質なタンと比べると、輸入のタンは、少々臭み、癖があり、 交雑のタンは、個体差により多少癖があり、甘みや味わいが薄いと思います。
去勢と牝牛のタンは、柔らかさと、味わい深さがやはり違います。
タンは臭いから嫌い!と思っている方は、おそらく本当に美味しいタンと出会っていないと思います。
上質なタンは、臭みとは無縁で、旨味しかありません。
タンの部分ごとによる種類
一本のタンは、
- 喉元
- タン元
- タン中
- タン先
- タン底(下)(タンカルビ)
のように、分類されます。
タンの定義
「タン」とは、英語でそのまま、「舌」を意味します。つまり
当たり前ですけど。
タン = 舌(ベロ)
です。
タンはもともとどんな形になっているか
画像を解説します。 ※ ちょっとグロくてすみません。
上記の画像は、黒毛和牛牝牛の非常に上質なタンです。
ベロの皮がほとんど黒いのがわかります。これが黒毛和牛のタンの特徴です!
人間や他の動物も一緒ですが、
ベロの先に行けば行くほど、動かす頻度が高いため、筋肉質というか、脂が少ないため、食感が硬い
ということになります。
※交雑種の場合は、皮がほとんど白いです。
下処理
おそらくほとんどの店が、喉元が外された状態で仕入れているのではないかと思います。 畜産業者や卸側にはずしてもらうと手間がかかり、喉元の重さがなくなった分、当然キロ単価も上がります。
当店では、
生のタンを、喉元付きで仕入れ、お店で喉元を外し、皮一枚を丁寧に剥いています
余談ですが、
最近よく、インスタなどでタンを捌くシーンを拝見しますが、
本当にもったいない処理しているお店が多いです。
タン元の芯以外、全部皮と一緒に捨ててしまっています。 販売単価が高いため、成り立つのだと思いますが、
本当に上質なタンであれば、芯以外も味わい深く、美味しいです。 つまり、芯以外を捨て、高価で販売するのは、それほど程度が良くないタンを使っているのではないかと察します。
何よりももったいない。牛に失礼ですね。
そして何よりも、タンの皮のみを剥くにはスキルが必要で、非常に難しい作業です。 タンの皮のみを剥くことができるお店は、意外と少ないのかもしれません。
私達もまだまだですが、ベテラン目利きにしっかりと伝授してもらい何度も練習しました。 ※苦手な方は視聴を控えて下さい。
- 喉元を軟骨ギリギリで外す
- 側面の皮を元から先まで剥く
- タン底(下)をタン元を傷つけずに外す
- タンの上側の皮を剥く
- 一旦冷凍庫で少し締める
- スライス
という手順を踏みます。厚切りにするなら、剥いたあとすぐにカットできます。
しかし、輸入の場合は、タン底(下)も外された状態であったり、 皮も向いてある状態で仕入れているお店も少なくないと思います。
上質なタンであるからこそ、芯以外も十分に美味しく柔らかく、そのため、皮一枚で丁寧に剥くスキルがあれば、 廃棄部分を減らし、販売価格をなるべく抑えることができます。
それでは、場所毎にそれぞれ解説していきます。
喉元
喉元は、仕入れの段階で外されていることが多いですが、当店は喉元付きで生のまま真空パックした状態で仕入れてます。
喉元には独特な形の軟骨があり、この軟骨の周りにも肉はついてます。
(余談:よくタンのさばき方の練習をさせられたときに、この軟骨からお肉だけをきれいに取り外す練習をしました。)
この喉元は直接お客様に提供することはなく、スープの出汁取りなどに使われることが多いです。
この喉元の軟骨部分がタン元に食い込んでおり、これをいかにきれいにタン元を傷つけずに外せるかが、腕の見せどころです。
タン元(特上タン)
タン元は皆さんがよく見る、いわゆるタンです。途中にくぼみがあるのですが、そこまでが一般的にタン元と呼ばれるかと思います。
つまり、サシが多く、タンの中で一番高価な部分となります。
ほとんどのお店がこの部分〜タン中までをタンとして提供しているはずです。
高級店などでは、一番喉元の近くの数センチしか、特上として使わない高級店もあると思います。
交雑や輸入の場合、歯ごたえがあるので、隠し包丁を入念に入れるか、すごく薄切りにして提供することが多いです。
それは、臭みや歯ごたえを最小限に抑えるための工夫です。
タン中
タン中は、タン元よりも先より、くぼみがある部分から、タン先(切る人のさじ加減もある)までの間の部分です。
バンもタン元よりは小さくなり、タン元よりもほんの気持ち少しだけ固くなりますが、タン先と比べると、サシはあり、食感も柔らかいです。
ほとんどのお店ではこれを区別せず、タンとして、タン元と一緒に提供していることが多い
と思います。
当店では、特上タンとは別に、タン中という名前で提供させていただいております。
タン先
タン先は、ベロの一番良く動かす、先端の部分で、肉質は固めでサシは少ない部分です。
ただ、牝牛のタンの場合、先までサシがしっかり入っていることが多いです。
この部分は、お店により、皮むきのタイミングで一緒に捨ててしまい、提供しないお店もありますが、
タン先という名前で、臭み消しと柔らかくするために、もみダレで味付けし、
つまみの感覚で提供しているお店もあります。
当店では、上質な黒毛和牛牝牛のタンを使用しているため、臭みも全くなく、十分に美味しいため、タン先としてもみダレもせずに提供しております。
タン底(下)(タンカルビ)
タン底は、先程の部位毎の写真では見えづらいですが、タンの下(下唇側)に根本から、タン先の手前ほどまでくっついている脂の多い部位です。
ここの部位については、お店によって、付けたままスライスし、タンとして、提供している店もあれば、
ごっそり雑に取り除いて、捨ててしまったり、
もしくは、輸入の場合は、もともと削ぎ落とされた状態で仕入れているなど、
ここの部分は、あまり多くの焼肉店では目にしないかもしれません。
しかし
一番脂を多く含み、味わい深い部位
なのです!ごっそり捨ててしまっているお店をたまに見ますが、個人的にはもったいなくて信じられません!
すごく美味しいので、とってももったいないです!
当店では、タンカルビとして、タレもしくは塩、お好みでご提供しております。
カットの仕方
通常は、薄切りに大判でスライスしていきますが、近年では、一番やわらかいタン元を厚めに切って、
焼いている途中でカットしたり、
隠し包丁(切り目)を入れて、厚切りで出すお店が人気なようです。
塊肉で焼くスタイルが流行ってきていますね。
しかし、個人的には、薄切り(薄すぎない程度)にし、焼きすぎない程度で一枚を一口で食べるほうが、
タンのジューシーさはもちろん、味わい、甘みを感じ、そして硬さを全く感じないので、好みです。
この厚切りか、スライスかは、好みもあると思いますが、
厚切りの場合は、基本上質なタンでないと硬さを感じますが、人によっては上質なタンでも厚切りだと 硬いと感じるかもしれません。
そして、基本お肉の値段は、グラム数で決まります。 厚切りのほうが、もちろんグラム数が多くなるので、高価になるのが普通です。
当店では、通常のスライスと、根本のほんの一部を厚切りにし、それを4等分し、スティック状での提供もしております。
厚切り場合は、口に入れる量、サイズを調整することで、硬さや食べづらさを軽減します。 両方とも同じグラム数になるよう調整し同じ価格で提供させていただいております。
ポイント
タンは牛の種類や産地、輸入か国産かなど、素材の善し悪しと、お店の下処理の方法が重要なんですね!
はい、そういうことになります! タンの良し悪しは以下で大きく異るのです!
産地
- 輸入(オーストラリア、米国)
- 国産
牛の品種
- 黒毛和牛
- 交雑
- 海外品種
性別
- 雄牛(去勢)
- 牝牛
個体差
- 目利き次第
つまり、
タンはお店によって全然値段が違うのはなぜか?
- 使っているタンの牛自体の、品種や産地により仕入れ値が全く異なる
- カットの仕方や枚数により量がお店でそれぞれ
ランクって関係あるの?
- タン自体は内臓に分類されるため、ランクはつかないが、いいランクであろう牛のタンは上質!
本当に美味しいタンとはどんなタンか?
- 黒毛和牛
- A4〜45もしくは、B5である牛のタン
- 牝牛である
まとめ
いかがでしたでしょうか。
タンとひとくくりに言っても、産地や品種により、価格も大きく異なり価格が変わってきますね。
黒毛和牛の牝牛のタンはかなり高価で数も少ないため、販売価格も張ります。
都内のお店では、「時価」というお店もあるほどですね!
そしてカットの仕方は、人により好みがあるので、ご自身の好みですが、
厚切り=いいタン
とも限らないので、和牛か交雑か(和牛の場合はだいたい黒毛和牛と表記しているはず)輸入か? を確認しておくと、美味しいタンのお店に出会えるかもしれません。
しかし!最後に!
どんな種類のタンでも、
そのお店の方が、そのタンの特性をしっかり把握し、
-
きめ細やかな下処理
-
特性を考慮したカットの工夫
-
出すときの薬味の工夫
により、和牛でなくてもとっても美味しいお店もたくさんありますね!
つまり、美味しさとは、「そのお店の方の愛情で決まる」と思います。
是非、そんな愛情あるお店で、美味しいタンと出会っていただきたいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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